ミワです。/miwadesu.

祭美和は分裂した。

仮のすみか

"絶望を描いてもいい。でも観た人を絶望させてはいけない"

 

橋口亮輔監督の言葉をずっと考えている

 

 

 

終のすみか 千秋楽お疲れさまでした!

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帰り道がしんどい!

 

うぇー

 

 

 

 

被災した家族とボランティアの話っていうあらすじの時点で

かなり気合を入れて劇場に向かう

 

中野にいらした祭さんに元気をもらって

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(どんな顔しとんの)

テアトルBONBONへ

 

 

災害系の舞台演出に弱いので

(単純に劇場空間での音響とか照明が怖い)

心して向き合いました

 

色んな意味で観るのこわかったんだけど…

 

昨日の 万引き家族 に引き続き

よかった、とか好き嫌いという言葉はふさわしくなく

なんと言っていいかわからないけど、

 

観に来てよかったなぁと思う。

 

途中の瓦礫のシーンはやっぱり呼吸つらかったけど、

 

…って電車乗り過ごしたなう!まぁいいや通常運転通常運転、折り返そ

 

 

みんなに会えて嬉しかった

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気合の赤コート!

※関さんはトリミングしたのではなく

自ら見切れてきたんです!!

 

しもちゃん、竹田さん、海人ちゃんと写真撮れなかった;_;

 

そもそも私知り合いの舞台観劇後の帰りかたがわかんなくて

最初はさっと帰ろうとして、みんなにさらっと挨拶して出てったのに(撮れなかったお三方にはその時に挨拶したからだ!みすていく!!)

気づいたら後ろ髪ひかれて最後まで残ってしまうという、しゃしゃり出てしまうスタイルに反省

 

結果、観に来てた雄二くんが送ってくれて

なんとか駅まで辿り着けた

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街はクリスマス仕様!

雄二くんの頭もきんきらきん

ゆーじはこの後バラシを手伝いに劇場に戻るという、なんと良い子なのだ

手伝わせてください、ってなかなかいえないよね…

さすがヒーロー!

 

作品みたあととか頭ぱんぱんで、無意味にフラフラしてしまうんだけど、おかげさまで中野を徘徊せず電車のれました

 

…ゆーて電車乗り過ごしてるけど笑 もういいや、ブログ書いてから帰ろう

 

 

今から感想書くと長くなるけど備忘と気持ちの整理のために書いとく

 

阪神大震災の時は京都に住んでて、小さかったから地震もわからなくて、数日後、母の地元が震源地に近かったから救援物資などを一緒に届けに行った。そこで小さい女の子にパインアメもらった。

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そういえば今日も、観に行った側なのにお土産を沢山貰った。愛…

ありがとういなみちゃん、りんちゃん、ゆーじくん

 

パインアメ以外は記憶を封印していたようだけど、後の3.11で揺れた時に謎のフラッシュバックを経験して歩けなくなり、なんかあの時たぶん感じてたんだなってなる。

 

昔住んでた豊岡は、引っ越したあとに結構な水害があって知り合いが被災したり、

転勤族だったから、引越後に住んでた場所が被災するっていうのがまぁまぁあって、なんかうまい具合に逃れてきてんなーって

複雑なきもちだった。

 

そして、転勤族ゆえに、家自体にあまり思い入れがないと思っている(けど本当はあるらしい)。けど自分自身流れ流れてきたので、あまり物や人に執着したくないな、と思っている。

どうせなくなるから。

 

 

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また見切れる関さん!!もー普通に写って!笑

関さんは自分に対しても世の中に対しても問題意識を強く持ってる人っていうイメージがあったから、今回の役とても合っている気がした。その問題を、体現してくれたというか。そしてSな人が好きな私はついていきたくなりました

 

けーごくん久しぶりだったー。けーご&ナギさんカップルは違和感なさすぎて!!なつかしくて嬉しかった!

けーご君の前向きさ、明るさにとっても憧れる。

あとちょっとクレイジーなところ

暴力的なシーンもありましたが、Sな人が好きな私は(以下略)

 

ナギさんも最初はいつものパワフル可愛いナギさんって感じで観てたけど、途中から、信仰宗教に入って自分を失った人みたいにぼんやりフラフラしていて、葛藤している姿、新しいナギさんだった

怪我の程度が軽くてよかった、、

 

 

 

ボランティア、劇中のセリフにもあったけれど、まさに、動機が不純なのがもう自分の中でわかりきってて、私は行けなかった。

やらない善よりやる偽善って言葉あるじゃんって何度も言い聞かせたけど行けなかった。

 

悔しかったこと。

3.11後わりとすぐに一人旅で、見とかなきゃいけないってなぞの使命感で

福島あたりまで行ったのに、途中から被害で線路が止まってしまって電車がそこから先乗れませんって言われて、歩いていこうと思って海沿いを歩いたけど、防波堤で行き止まりで、志半ばでぼーっと海をながめてた。

 

そしたら、あとで、別で行ってた友達が同じようにそこの駅で足止めをくらったけど、よくよく調べて色んな人に聞いたら、そこから先に行くバスを見つけて、津波のあとを見に行ったらしいことがわかって、 

行けなかったこともだけど、行こうとしたら行けたのに、どこかで、目の当たりにするのが怖くて、できる限りの努力をせず行けない理由を探してたんやなって思って、その自分がすごい悔しかった

 

 

そのあとに仙台に行って見た津波のあとの記憶は鮮明で、

基本的に家の基礎か、たまに錆びまくった鉄骨の建造物が残ってるくらいで(近くでみたらパチンコ屋っぽかった気がする)

その青とグレーの水平線が

今日の舞台の背景にかかっていた抽象画みたいなのと似てた

 

 

おやつをくれたいなみちゃんと

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りんちゃん

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2人とも役にとても合ってた!いなみちゃんはほんとなんか一生懸命で、でも言わなきゃいけないことはしっかり言えて、まっすぐで。あと、髪型がやたらピシッとしてるとことか服がどんどん地味になっていくところ好きだった笑

 

りんちゃんは本編もだけど前説がすごくしっかりしていたのがとても印象的でした。普段はアイドルさんだから、ファンの方はお芝居を観て、全然違う一面にキュンキュンするのだろうかと勝手に妄想。でも割と素に近いんちゃうかなーと思ったり

 

 

 

 

自分の家がなくなったらどう思うだろう、と、想像したけど、まったく想像がつかなかった

 

 

けど、ずっと住んだ家とか、ずっといた人、がいないから、

そんなもんかぁ、と思うような気もした

 

でも思い入れはなくても、漠然とした喪失感はあるだろうな

 

経験したことのないことを演じるのは難しいだろうな、って演技なんてほとんどが経験した事のないことを演じるんだけど、追体験すら難しいものは本当に想像力や資料、経験談しか頼るものがないよね

 

被災した家族の奥さんは、私と同じく転勤族設定だったので、なんか共感したな。しかしあの役難しそうやなって思った。

宮田さんの演じる奥様はまっすぐで、なんか一番…マトモ(この言葉が適切かわからんが、今それしかでてこない)な気がした。私がもしこの役を貰ったらどんな風にするかな…と考えながら観たり。

あ、わかった、マトモではなくて 冷静 のが近いかも。バランサーというか。

 

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えりかちゃんはシリアスな役なのにツッコミが上手くて憧れる…その一言につきる。めっちゃ笑ったわ。たすけられた。私もつっこまれたい。

そしてショートが似合う、ずっとショートでいてほしい!次回公演の劇団 犬死に めっちゃ楽しみにしている!!!

 

よく考えたらあつしくんを舞台でみるのは初めてだった!前は共演してたから。

個人的にはあのクレイジーな教祖みたいな役も合いそうだから、良い子感が滲み出てて物足りなさもあったけど(よい意味で)、疲れてるシーン好きやったなぁ。

疲れてる男性がかっこよく見えるのはなんでなんかなぁ。母性をくすぐられるんか?

 

話脱線した。

 

 

身内とかを抜いて考えたら一番好きやったのはヘルメットかぶれてないもじゃもじゃの方!ひたすら癒された!!癒しをありがとうございます!!わたしはピンクでお願いします!

 

そしてそのもじゃもじゃさんこと、岡さんとのかけあいが面白かったしもちゃん!ヘルメットかぶれてないって思ってたから言ってくれてありがとう!あとぬいぐるみと仲良くね!!しもちゃんのあのなんか抜けてる感じすき

 

かいとちゃん、まさかのオールバックで、びっくりしたよお母さんは←誰

まだまだまた違う一面がありそうやなって(これも良い意味で)思ったりしつつ、なんかあのさわやか過多な感じはかいとちゃんの良さやなぁと、それが全面に出てて、振り切れててよかった!

 

振り切れてるといえば新谷さん、ワークショップで一度拝見した時から声が好きで、最後の手を振る姿とか、有り難い存在やなって。無理してるのかなーて心配になる瞬間もありつつ。

 

えみりさんも、ワークショップでの印象は真面目な人役だったから、なんか現代っ子っぽい一面が見れてよかったし、素直な方なんやなという印象。最後のシーンないちゃうよなぁあれはー!ってなった

そしてそのペア?の安田さんもなんか軽くてよかった!(会ったことないのに失礼すぎかよ)ボランティアてああいう人いそうと全く行ったことない私でも思う、Tシャツが I♡(国名)←忘れたんかい だったのでなんか海外旅行とか好きなウェイ系のイメージ、いや海外旅行への偏見すごいな

 

 

と気づけば全出演者の話してる!

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で、冒頭の橋口さんの言葉。

 

絶望を描く。

 

終のすみか は、絶望を描く作品ではなかったとはいえ、経験した人や身近に関係者が居た人は、絶望感を当時感じてたかもしれないし、それがフラッシュバックするかもしれない

 

私はマイナスの感情に引っ張られやすいから、絶望感の描写が重すぎると、絶望しちゃったまま抜け出せなくなるようなところがあって、

昔はなんか悲劇のヒロイン気取りたいみたいな…ってそりゃ悪くいいすぎか、なんか沈むとこまで沈んで浮上するための儀式みたいなので、やたら救いのない映画とかよく観てたけど

 

3.4年前に、ほんとに救いのないただつらいドキュメント映画みたいなのを観たとき、

あ、もうこういうのいいや、と思って

それまではむしろ、最後は無理矢理ハッピーエンドなんて反吐がでるぜぐらいの気持ちだったのに

だんだんやっぱり希望がほしくなってきたのかおまえは、歳か?歳なのか?などと自問自答していたら

橋口さんの言葉がひとつの答えのようにスッと入ってきた

 

絶望的な世界観を描いてても、好きな作品とそうでない作品は何が違うの?って思ってたら、観客が絶望しないようにっていう作り手の視点だったんやなと

 

絶望、とまではいかなくても、後半呼吸苦しくなってからずっと感じてたしんどさは、

最後の竹田さんの言葉、というか

態度そのものによって、昇華された。

母は強し、みたいな包容力?愛?みたいのも感じたけど、んーんー、結局何を感じたかといえば、んー

 

諸行無常 に尽きるかもしれない

 

それは最近の私が強く感じていること

 

おごれるものもひさしからず

形あるものもいつかは滅びる

 

そしてそこに必ず忘れてはいけない、感謝のきもち

 

それを体感、体現している人の姿をみた

 

家が崩れて、人が死んだかもしれなくて、

それが苦しかった私は結局

執着を捨てられていなくて、

 

感謝と、決別

絶望感から抜け出すには必ず救いがないといけないわけではなくて

覚悟や態度によって、自力で抜け出す

 

救いって差し出してもらうものだけど

そうじゃなくて自分で選択する

結局その手助け、道しるべを竹田さんがしてくれたことになるんだけど

 

だからなんか、わーい!すくわれた!前向きー!みたいなのはなくて

しばらくはぼんやりしたけれど

ちゃんと戻ってこれた

 

やっと!

 

 

ぼくはとにかく人災がいやだ

 

天災は仕方ないし、

特に日本に住んでいる限り

家なんていつなくなってもおかしくないから

あまり物や人に執着せず

生まれたことに感謝して

生きている間は

地球は仮のすみか

そう思って、死ぬ瞬間まで、生きられたらいいな

 

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バイバイ

 

 

みなさまおつかれさまでした✨

大川慶吾
岡教寛
笠井渚
佐藤絵美里  
下出裕司
鈴木絵里
関和紀
竹田愛里
新谷恵
広瀬海人
宮田彩子
山本篤
矢吹凛


Wキャスト
中垣内萌衣(A)
伊南希衣子(B)
高橋海圭(A)
安田和史(B)

 

(チラシ情報からひっぱってきたので、敬称略です)

 

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えー!

もうこんな時間!!!

ってかここまで読んでくれる人いるの!

ありがとうございます!!!

 

 

明日のリハーサルのじゅんび!

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ぼくはうたうよ